スキー場の新しいトレンド

パウダースノーをもっと楽しむために

戦前から魅力的なスキー場として全国から注目され発展してきたニセコ山系ですが、バブル経済崩壊後、新たな方向へ向かっています。そのひとつは、スノーボードの流行と、バックカントリーと呼ばれるスキー場コース外を滑るというスタイルです。ニセコはシベリア寒気団から吹き出し日本海を渡ってくる風の影響で上質のパウダースノーが毎日のように降り積もります。そのパウダースノーの魅力をもっと味わいたいという志向から、そのようなスタイルが注目されてきました。

しかし、それは雪崩などによる遭難の危険も伴うこととなります。これは、1980年代に1000m台地から上にリフトが架設されたことにより、雪崩が発生しやすい場所への立ち入りが容易になっていたことも関係しています。山頂近くまで架かるリフトから降りると広大なニセコアンヌプリのいろいろな場所へ簡単にアプローチすることができます。通常、本格的な冬山登山をしなければ滑ることができないような斜面をリフトを利用することで滑ることができるようになったのです。

このような状況の中、実際に痛ましい死亡事故が多発しました。そして、雪崩事故を防ぐためにニセコローカルルールが策定されました。各スキー場では、コース外へ出ることができるのを定められたゲートのみに制限し、雪崩の可能性が高い日にはコース外への立ち入りを禁止するなどの取組みをしています。この取組みによって雪崩による死亡事故は減少しています。また、バックカントリーを案内するガイドも増えてきました。バックカントリーの初心者や、フィールドの状況をあまり知らない人は、ガイドを付けて滑るのがよいかもしれません。

もうひとつの新しい傾向は、オーストラリアを中心とする海外からのスキーヤーの増加です。北海道ニセコのパウダースノーは、世界にも類を見ないほど上質なもので、海外のスキーヤーたちにとっても憧れの地といえるほど高い評価を得るようになりました。南半球に位置するオーストラリアにとって夏季のリゾート地としてのニセコは非常に魅力的な場所のようです。こうした需要から、海外資本の開発会社などによりひらふ地区を中心としてリゾート施設の建設などが進んでいます。今まさに、東洋のサンモリッツとよばれたニセコが、上質なパウダースノーを誇る国際的なスキーリゾートとして発展していく過渡期なのではないでしょうか。

日時: 2007年10月25日 09:15